お悩み社長
この記事が目に留まった方は、少なからず廃業を考えていることでしょう。
または、近しい人が廃業をすることに対して何かできないか、と考えている方かもしれません。
この記事は廃業をする前に何かできることはないかを考えている人向けの記事となります。廃業の手続きなどについては、法律事務所などの掲載している記事を参考にしてください。
廃業する前に社長がすべきこと、それは…
最近怪しいM&A業者も増えているので、抵抗がある方もいるかもしれませんが、筆者は廃業するくらいならM&Aで会社を売ることを検討してもよいと思います。
少しでも良い状態で廃業をするのであれば、
・個人保証、個人資産への担保を外すこと
・取引先に迷惑をかけないこと
・従業員が露頭に迷わないこと
ということを考えるわけですが、これらを全て一度に解決できるのがM&Aです。
M&Aというのは、会社の発行している株式を他社に譲渡することで、そこに付随する資産負債・従業員・取引先全てを譲渡するという手法です。もちろん個人の保証も全て外すことも可能です。
「そんな夢のような話・・」
と思う方もいると思いますが、現在は多くの方がそのような手法で後継者不在の問題を解決しつつ、長年育ててきた会社と個人とを切り分けています。一般的な方法なのです。
「うちはそんな立派な会社じゃないし買ってくれる会社なんていない」
と思う方もいるかもしれません。
これについては、どうせ廃業するなら最後にチャレンジしてもよいのでは?というのが筆者の考えです。
実際、「そんな厳しい会社良く売れたね」というような会社もM&Aできているので、思っているよりもM&Aを行うことへのハードルは低いと思ってもよいと思います。
例えば筆者はこのような会社もM&Aもお手伝いしましたが、会社の負債ごと譲渡を実現しています。
・従業員2名、毎期赤字、借金が2,000万円残っている内装工事会社
・従業員4名、毎期赤字、借金が5,000万円残っている食品卸売会社
・従業員5名、毎期赤字、借金が5,000万円残っている自動車修理工場
どの会社も社長が借入の連帯保証人になっていたので、廃業=社長の自己破産という状態でした。
当の本人からするとラストチャンスでM&Aにチャレンジしたわけですが、結果無事に会社を潰すことなく、従業員の雇用も守り、連帯保証も外し、自己破産せずに解放されました。
当然ですが、こういう会社を買う会社は単に人助けでM&Aしている訳ではありません。
買手側にもメリットがあるからM&Aする訳です。
例えば、内装工事会社や自動車修理工場であれば、工場として利用できる物件を買手にとって都合の良い場所に持っていたことや、設備が一通り揃っており認定工場であることなどが評価され、負債付きでも買うメリット有と判断されました。
廃業したら会社が持っている設備は叩き売ってでも現金に換え、負債の返済に回さないといけないでしょう。そういう取引では当然買取業者側が優位なので買い叩いてくるため、安くでしか売れません。
一方で、買手企業は一通りの設備を整えようと思ったら、そういう買取業者から中古で買うかメーカーから新品で買ったりする必要があるので、コストは相当なものとなります。M&Aはある意味直接的に資産を売買する形になるので、無駄な経済損失が発生しないという実に合理的な方法なのです。
自分には不要なものでもお金を出しても欲しい人はいるかもしれない、ということですね。
良い条件で譲渡できれば、老後の退職金にもできますので願ったり叶ったりです。
M&Aで株式を売るのであれば、当然経営権を失った側の個人保証は外れるべきです。
良くあるのは、買手の資金力をもって買った会社の借金を全部返してしまうか、買手が法人で連帯保証に入る代わりに売手側の社長の連帯保証を外すという流れです。元々お願い融資で借りていただけのようなプロパー融資であれば無保証融資への切り替えもあり得ます。
もちろんお金を貸している金融機関の許可が必要ですが、M&Aを理解している金融機関であれば理解してくれますし、買手企業の怒りを買って融資が全額返済されてしまうのは金融機関も得しません。
ただ、注意しないといけないのは、金融機関が非協力的だった場合には「M&Aはするけど連帯保証は外してくれない」ということも起きます。
なので、M&Aをする前提として、「個人保証・担保を外すのは絶対。それが達成できないのであればM&Aはしない」と断固なスタンスで臨むようにし、「もし金融機関が保証解除に反対したら」というケースまで想定して買手企業と協議しておきましょう。
自力でM&Aをやってみようという方はこちらも参考にしていただければと思いますが、契約書回りは自力で難しい時もありますので、色々なところへ相談しつつ進めるようにしましょう。

M&Aが有用に使える手法であることを理解いただければ筆者も嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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