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【実践編③】仲介会社を使わず自分でM&A(プラットフォームに登録する編)

前回の「【実践編②】仲介会社を使わず自分でM&A(概要書を作る編)」からの続きです。

 

前回の記事を確認したい方はこちらからどうぞ。

【実践編②】仲介会社を使わず自分でM&A(概要書を作る編)

 

今回の実践編では、「サクッと売りたい」という方向けに自分で会社・事業を売る方法をできるだけ分かりやすくお伝えしております。

 

なお、毎度の留意点ではありますが、M&Aは100社あれば100通りの進め方になるくらい形式的に進めにくいところがあるので、あくまで一般的な例でお伝えしますこと、及び、ご自身で進める場合にはM&Aに関するトラブル等について当サイトでは一切の責任を負いかねますので予めご了承ください。

 

今回説明するのは、M&Aのこの部分の話です。

 

前回の記事では、M&Aをする時に売手が事前に準備しておく資料や、きちんと自社を理解してもらうための企業概要書の作り方を説明しましたが、今回はいよいよそれを使って買手を探そう!というフェーズです。

 

インターネットに不慣れな方でもできるだけ分かりやすく、図解も交えながら説明しますので、是非最後までお付き合いください。

 

それではいきましょう!

 

M&Aのプラットフォームは正直たくさんあって困る

 

ここ最近、M&Aの相手を探すサイト(M&Aプラットフォーム)がたくさん増えてきましたので、「M&A プラットフォーム」とかで検索すると、たくさん出てきてどれがよいのか迷ってしまいます。

 

ただ、目的や機能はだいたい一緒で、売手は買手を見つけたい目的で利用し、買手は売手を見つけたい目的で利用するというものです。ある意味、出会い系サイトのような仕組みと結構近いので、まずはそんな感じでイメージしてみましょう。

 

そして、相手探しをするという前提なので、相手(売手であれば買手)の登録者数が少ないところは、いくら待っていても中々相手が見つからず時間だけが過ぎていってしまうものなので、M&Aプラットフォームに登録する場面においては、登録者数が少ないところは一旦無視して、規模が大きめのところで探すのがよいです。

 

なお、これらのプラットフォームですが、大きく分けるとこんな感じです。

① プラットフォーム屋のM&Aプラットフォーム
② M&A仲介会社の営業用プラットフォーム

 

①はプラットフォームをすることで事業として成り立たせている会社が運営しているサイトで、彼らは基本的に自社でM&Aの仲介に関与しません。なので、「M&Aの取引相手を探す」という本来の目的で動くことができます。そして、こちらは一般的には売手側の手数料は無料なことが多いです。

 

②はプラットフォームといいつつM&A仲介会社のPRや営業として使われているだけのツールみたいなものです自社で受託したが買手が見つからない案件をホームページに掲載しているだけでM&Aプラットフォームを運営している、といっている会社も結構あります。

 

売手としては「登録したはいいけど、アドバイザーとして起用していただけませんか」みたいなオファーがしょっちゅうくる、とか、結局やってることはその仲介会社を使っているのと変わらない(普通にM&A仲介会社並みの手数料が売手側も取られる)、というものなので、こちらは今回使わなくてもよいです。

 

①を中心に説明していきますが、ちょっと注意しないといけない点などもあるので、具体的なプラットフォーム名もあげて説明します。

 

まずは、主なプラットフォーム屋の運営するサイトの手数料と筆者の印象をまとめた表を作りましたので、こちらをご覧ください。

※手数料は、本記事作成時点でTRANBI・ビズリーチサクシード・MAfolova・M&Aクラウド・Batonz・スピードM&A・M&Aポートのホームページに掲載されている情報です。

 

流行っていないプラットフォームは掲載してもオファーが全然来ないので、それなりに流行っているプラットフォームを載せております(それでも結構ありますね。。)

 

売手側は無料なことが多いです。これは、M&Aが基本的に「どういう売案件があるかをもとに買手が買収するかどうかを検討する」というものなので、プラットフォーム運営側としては”見せ球”として売案件を増やしたいという部分がどうしてもあり、なんとか売手に登録してほしいということから無料にしていることが多いといったところです。

 

この辺は売手側としてはM&Aを進めやすい部分だと思います。

 

でも、無料だからといってなんでもかんでも登録すれば良いというものでもなく、ちょっとした進め方の違いで最終の売手としての手取額が変わってくることもあるので、次の項で説明していきます。

 

売手も買手の手数料を知っておく理由

 

上の表で、あえて買手側の手数料も記載しました。

 

というのも、売手側としては買手側の手数料も知っておいた方が良いからです。

 

例えば、A社という会社のM&Aに5,000万円の予算が出せる買手がいるとします。

その買手としては、①のTRANBI経由で成約した場合は成約した時の手数料が発生しないので、売手への提示価格は5,000万円と提示できます。

一方、③のMAfolova経由で成約した場合は、買手はプラットフォームに対して最低でも100万円払わないといけないので、売手への提示価格は4,900万円となります。

 

M&Aに積極的な買手企業は、たくさんの検討機会を得るためにいろんなプラットフォームに登録しています。そんな買手にとってみれば、本心としては「できるだけ成約時の手数料が安いプラットフォームに案件をあげてくれ!」と思うわけです。

 

これを売手側の立場で考えると、より買手の負担の少ないプラットフォームを使ってあげた方が、買手企業からより高い買収価格を得やすいということになります。もちろん、これには売手側としても買手から高い買収価格を得られるような交渉上の努力は必要なんですが、買手の手数料が安いプラットフォームを優先することにデメリットは無いと考えられるので、覚えておくとよいかと思います。

 

具体的な手順としては、案件を掲載する順番を手数料安い順にして、複数のプラットフォームを利用する買手に対して、買手側の手数料が安いプラットフォームをできるだけ使わせてあげる機会を設けるということになります。

 

例えば、①TRANBI・③Mafolova・⑤バトンズの3つであれば、

①TRANBI

⑤バトンズ

③Mafolova

の順に案件を掲載する、みたいな感じですね。

※最低金額は⑤<③なので上記のようにしましたが、料率は⑤>③なので、規模が大きい案件は①→③→⑤が良いと思います。

 

ちなみに、こうしたプラットフォームで買手企業ではない会社(仲介者もしくは買手FA)からオファーをもらうことがあります。「弊社のクライアントで本件に興味を持っている買手企業がいます」みたいな感じで。

 

今回紹介したプラットフォームの中では、マホロバ/バトンズ/スピードM&Aは運営母体がM&A仲介会社なので、そういうオファーは多いかもしれません。筆者もマホロバを使っていた時にそういうオファーを実際いただきましたし、バトンズについては、そもそも利用している仲介会社が売主に直接コンタクトできるシステムがあったりもします。

 

買手からの直接のオファーが全然なければこういった業者を相手にしても良いと思いますが、そうでなければ直接連絡が来ている買手を優先するのがよいです。というのも、こうした業者は、買手側から手数料を貰うことが前提なので、上の5,000万円の例で言えば、プラットフォーム料金の150万円とは別に、業者の手数料が500万円やら1,000万円やら発生するので、売手への提示金額が著しく低くなってしまうということにもなるからです。

 

色々お伝えしてしまいましたが、ポイントをまとめるとこんな感じです。

・M&Aはプラットフォーム屋が作っていて、かつ、規模の大きいプラットフォームを使うこと
・案件を掲載する順番としては、買手の手数料が安いプラットフォームに優先して掲載すること
・プラットフォーム上でコンタクトしてくる買手以外の業者(仲介業者など)は一旦無視

 

それでは、次はM&Aプラットフォームに実際に登録してみましょう。

 

登録の仕方

 

上記の内容踏まえ、今回は売手手数料0円、買手も少額の手数料で登録できるM&Aプラットフォーム「TRANBI(トランビ)」に登録する手順を紹介します。まずはこちらからサイトにアクセスします。

 

トランビホームページ

 

トランビの登録の仕方としては、というシンプルな手順です。

 

③の案件登録まで完了させなければ、買手からメッセージが来ることは無いので安心してください。

①仮会員登録
②本会員登録
③売却案件登録

 

①仮会員登録

 

まずは、画面右上の「会員登録」で登録画面に移動します。

 

無料会員登録のページでメールアドレス/パスワード/会員区分を入力して登録ボタンを押します。

 

 

これが完了すると仮登録完了の画面になります。

 

②本会員登録

 
入力したメールアドレス宛に「本登録を完了してください」というメールが届きますので、メールの中にあるリンクをクリックします。

そうするとこのような無料会員登録画面になります。

 

基本的には「必須」の項目について入力していく感じなりますが、ちょっとわかりづらい項目について補足します。

 

・あなたは代理人としてTRANBIを利用しますか?(M&A専門家、金融機関担当者等)
→今回は売主が直接プラットフォームに案件登録しますので、「いいえ」で大丈夫です。

 

・新着案件通知設定
・売り手からのオファーを受信する
・M&A案件アクティビティレポート受信設定
→こちらはどちらかというと買手向けの設定な気がするので「受信しない」でも大丈夫と思います。ちなみにこれらの設定は会員登録後マイページから変更可能です。

 

・人材募集関連のお知らせ
・求人・副業情報のお知らせ
→M&Aの買手を探す目的であれば「受信しない」で大丈夫です。

 

以上入力して、登録完了させます。

 

 

③売却案件登録

 

会員登録が完了したら、次に案件登録をします。

 

案件登録については、TRANBIのホームページ上でも動画で分かりやすいガイドがあるので、一度ご覧いただくと分かりやすいかもしれません。

 

【TRANBIの動画解説(外部リンク)】

 

売却案件の登録はこちらから進みます。

 

あるいは、売却案件登録はマイページ左側の「売却案件の管理」からも登録画面に移動可能です。

 

 

売却案件の登録画面に移動したら、早速案件情報を入力していきましょう。

 

 

ここも必須の項目を記載していく感じになりますが、項目の中で迷いそうな部分について解説・補足をします。

 

・M&A案件名(26字以内)
→何の会社・事業なのかを端的に伝えるのと、アピールポイントも添えておきましょう。このタイトルは買手がまず見るところです。書き方としては、「【無借金・駅近】●●料理店」とか、「【利益率●●%・ストック収入】●●層向けのEC販売業」という感じです。M&Aにおいては、飲食やサービス業なら立地が重要ですし、技術職であれば技術者の人数などが重要になってきますので、買手目線で重要視されそうな指標をアピールすると刺さりやすいかもしれません。

 

・公開範囲
→公開範囲をTRANBI法人会員のみにすることができます。
法人会員のみにすることで、閲覧数は減りますが、副業探しがてらちょっと冷やかしにくるような個人の買手を排除でき、会員でもない一般の人に見られることが無くなるので情報漏洩のリスクも減ります。

 

・交渉対象
→個人・法人・M&A専門家を選択できますが、「法人」は必須で選択しましょう。上で説明したM&A業者からの連絡を望まない場合は「M&A専門家」は外しましょう。「個人」は資金力が無い人や興味本位でくる人もいるので、そういう相手を望まない場合は外しましょう。

 

・譲渡対象
→個人事業主の人や、自分の会社の一事業だけを売りたい人は「事業(個人事業含む)」を選択しましょう。会社を丸ごと売却(株式譲渡)する場合は「会社」を選択しましょう。

 

・代理案件
→ここでは売主が直接プラットフォームに上げることを想定していますので、チェックしないで大丈夫です。

 

・財務情報
→直近の決算書を見ながら埋めましょう。具体的な金額を入れても、公開される情報は●万円~●万円みたいな感じでぼかされて表示されるので安心してください。

 

・売却希望価格
→希望金額は前々回の「希望条件を決める編」で決めた希望金額を記載します。

【実践編①】仲介会社を使わず自分でM&A(希望条件を決める編)

希望金額の注意点としては、買手が案件情報のチェックをする時に、トランビの売却案件一覧で「売上高」・「営業利益」・「売却希望価格」をパッと見て割安か判断している人もいるので、「売上高」・「営業利益」が低いにも関わらず「売却希望価格」が高い、という案件はクリックして詳細まで見てくれない可能性も十分にあるので、既に掲載されている案件と比べて、相場感をみるのも有効です。

 

・譲渡理由
→これはできるだけ書くようにしましょう。いづれにしても買手から質問されますし、会社や事業を売却した後、旧オーナーが事業に関与するのかしないのか、引き継ぎするならどのくらいの期間引継ぎしてくれるのか、は買手としてもとても重要な判断材料になります。

 

・事業内容
→この項目が一番情報漏洩に繋がりやすいので注意してください。結構昔の話ですが、売却案件に掲載されている案件で、「当店では●●(商品名)が有名で」と書いていた飲食店がありましたが、その商品名を検索したら、この店かな?と思われるお店が出てきてしまったことがあります(笑)

取引相手が法人なのか個人なのか、取引相手は決まった先なのか不特定多数なのか、ネットで売っているのか店舗で売っているのかなどの概略は、最低限記載したいところですが、どういうニーズを持っているお客さんに対してどういう商品やサービスを提供しているのか、同業他社と比べてどういう強みや特徴があり、その結果利益率などにどういう影響を及ぼしているのか、この強みを一から獲得するのはどれだけ大変か、なども説明できるともっと買手に対する説得力が増すと思います。

 

・その他の案件情報
→今回の場合、「TRANBI以外にM&A業者等を利用して事業の譲渡を検討していますか?」は「いいえ」で良いと思います。あとはありのままに回答すれば良いですが、「反社会的な組織・人が存在する」という場合は重要なので必須になっています。反社がいた場合は登録できないのかな?と思うところですが、ここでは正直に回答しましょう。

 

以上で、入力内容の確認をクリックし、内容を確認した後、案件登録を完了させます。

 

一応、トランビ事務局も入力された案件のチェックをしてくれるようですが、自分でも登録前にはきちんと「自社だと特定されないか」「入力内容に誤りはないか」をきちんと確認しておくようにしましょう。

 

 

あとは基本的に待つだけ

 

案件登録が完了し、トランビ事務局のチェックが終わったら公開されます。

 

トランビについては売却交渉オファーという機能もありますが、基本的に売手は待つだけです。

 

他のプラットフォームでいえば、MAfolova(マホロバ)は自動打診してくれるので待つだけですし、Batonz(バトンズ)もトランビと似たような感じで待つだけです。

 

一部のプラットフォームでは、売手側が買手の買収ニーズを確認して、売手からオファーをかけないと交渉がなかなか始まらないといったところもあるので、そういったところは案件登録をしてからしばらく経っても何のオファーも来ない場合は売手側も動くことが必要になってきます。

 

ただ、これから初めてM&Aしてみよう!という売手が、M&Aの買手を探そうにも、どんな業界のどんな会社が買うのか想像もつかないと思いますので、まずは、待ちの姿勢でも問題ないプラットフォームを使い、自分の会社にオファーをくれる会社がどんな会社かを見た上で、売手が能動的に買い手を探すようなプラットフォームを使うのが進めやすいかなと思います。

 

ちなみに、トランビの場合は、売却案件の公開日が新しいものが売却案件一覧で上位表示されるようになります。なので、案件が公開されてすぐは結構お問合せを貰うことが多いのですが、日が経つにつれて買手からは見づらいところにいってしまうので、お問合せが減ってくることもよくあります。

 

最初が肝心だ!という意気込みで買手とやり取りをスタートさせましょう。

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

今回は買手を探すためのM&Aプラットフォームの紹介と、登録方法について説明してみました。

 

「難しくて挫折しそうだよ・・」という方もいるかもしれませんが、M&Aはこれからですので、なんとかついてきていただけると嬉しいです。

「どうしても難しい」「失敗したくない」という方は、M&Aいろは塾でM&Aのサポートをしておりますのでお声がけください。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

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次回は、「面談をする」編です。

【実践編④】仲介会社を使わず自分でM&A(面談をする編)

 

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