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どんな会社でも買収検討する?売手側の大きな誤解

お悩み社長

うちの会社がM&Aするならやっぱり近隣で同じくらいの規模の同業とM&Aするのがいいかな?

 

会社の売却を考える売手オーナーさんが、買手探しの段階になると結構こんな風に感じて取引相手を選別することも多いです。

 

実際、M&A成約事例を見れば同業や類似業種の相手と行うことが多いものではありますが、会社規模やエリアなどの点で相手先をあんまり絞り過ぎてしまうと相手がいなくなってしまうことはよくありますので、注意しないといけません。

 

今日は買手探しの仕方や考え方について、筆者の経験も踏まえて解説していきたいと思います。

 

 

ちなみに筆者は過去お手伝いした案件でそれぞれ買手候補先に打診をしてきました。たぶん、数千社以上あると思います(詳しく数えていませんが、、)。

 

その経験の中で、「この会社は興味持つだろう」と思った会社が全然興味を示さなかったり、「なんでこの会社が買収したいんだろう」と思うような会社が買収に名乗りをあげたりということは日常茶飯事です。

 

ある程度M&Aコンサルタントとして経験を積むと、「M&Aに興味さえあれば検討してくれそうだな」という感覚はつかめるようになってはきますが、やり取りを一度もしたことの無い会社に打診をして成果がどうかなんてことは普通分かりません。

 

実際、案件を受託したいが為に仲介会社が気持ちを高ぶらせるようなことを言って、売手オーナーさんも誤解してしまっているケースも多いんじゃないかな、とも思ったりしてます。

 

誤解を無くせば、無駄に落胆することもないかなとも思いますので、是非最後までお読みいただけると嬉しいです。

 

それではいきましょう!

 

大半の会社はM&Aで買収しようという発想は無い

 

いきなりですが、大半の会社は「よし経営戦略の一環としてM&Aを積極的にしていこう!」なんて思っていません。

 

多くの経営者にとってM&Aは「難しそうなもの」「自分の会社とは関係の無いもの」として捉えていたりします。

 

あと、そもそも全ての会社が企業規模を大きくすることを目標にしている訳ではないというのもありますね。

 

なので、売手側だけ盛り上がって「あの会社とM&Aしたらこんな未来がありそう」とか「きっとあの会社の〇〇が利用できれば絶大なシナジー効果が出そう」とか想像を膨らませていたりすると、壮大な肩透かしをくらってしまうことになります。

 

きちんとした経験のある仲介者であれば、この辺についてあんまり期待を持たせ過ぎないようにアドバイスはしますが、新米コンサルタントとかは売手オーナーさんと一緒に盛り上がって打診をした結果全滅し、見るに堪えない感じになります(笑)

 

シナジー効果がどうかという議論の前に、M&A自体検討する会社なのかというのが大前提として重要なわけですね。

 

 

例えば、M&Aというのは経営戦略上の一つの武器みたいなものだと考えると、「その武器はうちには使いこなせない」「武器を使うまでにお金がかかるから無理」という会社もあれば、「その武器は興味あるけど使ったことないから不安」という会社もありますし、「得意技を繰り出すために欠かせないもの」と捉えている会社もあります。

 

初めて「M&Aしよう!」と思い立った買手は、株価の設定もよく分からないことから高値掴みしてしまうこともありますし、M&Aする実感が湧くにつれて気持ちが揺らいでしまったりと色々な事が起きます。

 

それでもM&Aは一度経験してみると、「ああ、こんなもんか」と感じる買手も多かったりするので、割と2回目以降はM&Aを取り組むハードルはぐっと下がる傾向があります。

(もちろん一度M&Aで大失敗をしてしまったが為に「うちの会社はもうM&A」やらない、と殻に閉じこもってしまうこともあります)

 

実際M&Aでたくさん買収する会社というのはスマートにたくさん買収します。場合によっては毎月1社買収しています、みたいな会社だってあるくらいです。

 

なので、どんな買手が弊社を買ってくれるんだろうと考える前に、

M&Aで買収することなど考えていない会社が大半、一部の会社の間でM&Aでの買収が流行っていて、たくさん買収している会社は本当にたくさん買収している

というイメージを持った上で、色々と考えてみましょう。

 

 

買手探しの王道パターンとは

 

前述の内容を踏まえると、M&Aの買手を探すときの王道パターンは「そもそもM&Aを検討していて、買収ニーズが近く、買手側に投資冥利があると思われる」買手に打診をする、です。

 

M&Aを検討しているかどうか分からない会社に「この会社買いませんか!」って営業をかけても、話を聞いてくれるのは同業であっても数十社に1社いるかどうかかなとも思うので効率が悪いです。

 

また、買手側からみて投資する意味のある話でないと話が先に進まないです。

 

「自動車部品を作っている会社は誰が買ってくれるんだろう?そうだ、トヨタに打診してみよう!」みたいな安易な発想だと、何万社打診をしても空振りになります。

 

筆者が大手の仲介会社に勤めていた時、後輩のコンサルタントにロングリスト(買手候補先をリストアップする資料)を作ってもらったのですが、やたらとビックネームをあげる子がいたので理由を聞いて軽快にツッコみを入れたことがありましたが、結構適当な先を挙げて打診活動をしているコンサルタントも世の中では多いんじゃないかなとも思います。

 

経験を積むと不毛なことはしなくなるので、買手候補先を挙げた理由の”深さ”は割と経験値が出る部分なのかもしれませんね。

(これから仲介会社を選ぶ方はこの辺も気にしてみてください)

 

 

では、M&Aを検討しているかどうか、どんな買収ニーズがあるかはどう調べたら良いでしょうか?

 

最近ではM&Aプラットフォームも発達しているのでそういった場所で最新のニーズを拾うこともできますし、MARRオンラインのようなM&A情報(どの会社がどの会社を買収したなど)を参考に買手企業に似たような案件を持ち込むこともできたり、はたまた、M&Aクラウドのようなサイトで買手の実名付で誰でも買収ニーズを確認できたりと方法は様々です。

 

あとは、仲介会社が過去接点を持った買手企業の情報をストックしておいて、ニーズに近い案件を受託した時にはその買手企業に持ち込みしたりというのもあります。これは情報が古くて使い物にならないということもよくありますが、仲介会社の社歴が長ければ長い程情報量は多くなります。

 

昔は今ほど整っていなかったので、買収ニーズを探すために中期計画を読み漁ったり、上場していなければ経験のあるコンサルタントのアイデアベースでとにかく当たってみるという考え方で電話や手紙を送るなんて時代もありました。買手側が「うちはこういう案件が欲しい!」と分かりやすく明示する風潮になったことでとてもM&Aしやすくなったと思いますね。

 

どの会社も弊社を欲しがっているという幻想は早く捨てるべき

 

M&Aで買手探しが上手くいかないと、

「おかしいな、うちの会社はもっと買手いるはずなんだけど、おたくちゃんと動いてるの??」

と思う売手オーナーさんもいたりします。

 

こればっかりはケースバイケースですが、買手探しをしている仲介者に問題がある可能性がある一方で、売手側が自分の会社は人気があると思い込み過ぎている可能性もあります。

 

仲介者が仲介者の判断で買手候補をリストアップして打診をしているのであれば、その買手候補先のチョイスがおかしいということもありますが、M&Aプラットフォームで案件を掲載しても全然オファーが来ない、というのは単純にいわゆる「人気案件」ではない、ということです。

 

※一応補足ですが、人気案件でないから良い会社ではない、という意味ではありません。やっている事業がニッチ過ぎてその会社を買収するという目的で動いている買手がいなかったり、エリア的に大都市にいる買手が管理しにくい場所にあるとか、そういうことでも人気案件の対象から外れます(意外とこういう会社の方が利益率が良くて財務が健全だったりするんですけどね。。)

 

売手側が自分の会社は人気であると勘違いする要因については、M&Aいろは塾でも取り上げていますが、昨今ではM&A仲介会社が営業で送る「御社を買収したいという買手がいます」という手紙やメールが横行していることも影響しているとは思います。売手側が「あれ?うちの会社ってものすごく買手に求められている会社なのでは?」と思ってしまうんですね。

 

こういう考えがどこかにある状態で、買手探しが上手くいかない場面になると、どうしても他責で物事を考えてしまうこともあります。

 

これについては、売手オーナーさんが悪いわけではなく、M&A仲介会社が変なリップサービスしたことが諸悪の根源なんですが、M&Aを成約させるためには都度現実を直視した上で今何が最適な答えなのかを考える必要があるのかなと思います。

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

売手側の会社とて、どこかの会社のM&Aの買手候補先として打診を受ける可能性があるので、逆の立場に立ってみると理解しやすい部分かもしれません。

 

いきなり会社買ってくれと言われてもね~、、みたいな。

 

M&Aでバンバン会社を買収する会社の経営者というのは、ちょっと違う視点や考え方を持っていたりもするものなので、売手側が「会社と会社が一緒になるということはこういうものだ」と決めつけず、まずは一回相手の話を聞いてみるのも新しい発見があって面白いかなと思います。

 

是非、後悔しないM&Aをしてみましょう。

 

最後までお読みいただきありがとうございました!

 

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