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M&A業界に強引な営業マンしかいない理由

お悩み社長

M&Aってゴリゴリした営業をしてくる人が多いから正直気がすすまないんだけど・・。
 

M&A業界には不動産営業を思い起こすような強引な営業が多いという声がきかれます。

・DMや電話でのアプローチも多いし、一回会ってから頻繁に連絡がくる
・仲良くなるふりをして、やたらとM&Aの話にもっていこうとする
・良いことばかりを言って気を引こうとする
・「絶対に」「間違いなく」など確定的な言い方をしてくる

 

こういう部分について、専門家としての品格や誇りは感じられないことが多いです(笑)

 

M&Aの場合は、営業する対象が経営者だったりもするので、こういう営業の腹黒さは透けて見えてしまいますよね。なので、M&Aという言葉を聞くだけでうんざりしてしまう、というのも気持ちが分かります。

 

今日はこんな営業が横行している理由について、筆者の経験も踏まえて説明していきたいと思います。

 

本日の内容が役に立つ方

・M&Aは検討しているがアプローチしてくる人が信用できない方
・どういうコンサルタントにどう任せるのか知りたい方

 

それではいきましょう!

 

 

強引な営業マンがM&A業界に多い理由

 

そもそも強引な営業マンが多い業界を想像してみましょう。

・不動産営業
・光回線、OA機器の営業
・投資商品の営業
・保険の営業
・営業代行の営業

など様々です。

 

そして、これらについてはこういった特徴があります。例えばこんな感じです。

・成約時にクライアントから報酬が得られる(スポット収益である)
・従業員の給与にインセンティブ制がある
・営業マンには特殊なスキルが必要というよりは、ガッツがある(心が折れない)ことが重要

 

これはまさにM&A業界でも言える話で、強引な営業マンが集まりやすい土壌ができているといえます。ただ、M&Aにはスキルと経験が必須なのですが、それもなく営業力で乗り切ろうとしているコンサルタントも多いので中々タチが悪いところです(笑)

 

こういう環境で働いている営業マンの基本的な発想としては、「働いた分だけ給料が欲しい」「100人に断られても1人買ってもらえればOK」「同じお客が何度も買う訳ではないから常に新規開拓したい」というところがあるでしょう。

 

こういう考え方自体が悪いという訳ではないですが、収益だけに目がいき適当なことをして大金を稼ごうとする輩も出やすい状況とは言えます。だから、冒頭のように、M&Aはしたいけどそういう人にはお願いしたくないな、、と感じる経営者の方が出てきてしまうわけです。

 

採用の観点でいえば、M&A仲介会社としては売上・利益を追求するのであれば、やっぱり成果を上げる人材を採用する必要があるので、他の会社で優秀な営業成績を収めてきたという人材を積極的に採用します。筆者も実際に人材採用の担当になった時には、営業成績アピールが羅列している職務経歴書を目にすることが本当によくありました。

 

採用の段階から、ゴリゴリ営業の人ばかりを採用していれば当然M&A業界のプレイヤーにはそういう人ばかりになっていってしまいますよね。

 

とは言え、色々なM&Aコンサルタントの仕事ぶりを見ている筆者からすると、ゴリゴリ営業をして成果を上げる人は仲介会社の立場では貴重な存在なのですが、必ずしもコンサルタントとして優秀かというと疑問があります顧客目線で考えず、成果を上げる目的だけで顧客を言いくるめたり、不適切なアドバイスをするケースも多々あるからです。

そんなことから、顧客側からすると「肌に合わない」「信用できない」と感じてしまうことは自然なのかもしれません。

 

 

問題なのは優良な業者が排除されてしまうこと

 

ゴリゴリな営業マンは買手に対してもゴリゴリ営業します。

 

理論株価では5,000万円くらいの会社に対して、「7,500万円で売れます」と気を引き受託し、その後、M&Aを良く知らない買手に7,500万円で売る、というようなことは横行しています。

 

筆者の感覚的にはIT関連の会社に対してこういう営業が多いですかね。

 

買手に競争原理が生まれて高値が付くのはよいですが、買手の判断に影響を与えるような話をして高値を出させるのはNGです。

 

こういうことをする営業マンは、「この会社の本当の価値で売った」「取引が成立したんだからこの株価が正しい」と主張していたりもしますが、実際は単に買手を騙して売っているに近いセールストークをしていることが少なくありません。買手からも手数料を貰っているのであれば、こうした行為は仲介者としてアウトですが、所属している会社や売主から評価されることもあってか、悪びれることもなく正当化していることが大半です。

 

M&Aコンサルタントの基本的なスタンスは成約した後は関与しません、というところなので、この後買手が投資回収できなかったとしても自己責任です、の一言で責任は取りません。なので、騙せる買手がいるうちは、どう考えても高い価格で受託して売るという行為は無くならないでしょう。

 

こんなこともあってか、色々な案件を提案される側の買手はうんざりしている話は筆者も直接聞いています。

「なんで仲介会社が持ってくる案件ってどれも高い希望価格なんだろう」

みたいな話は日常茶飯事で、できれば仲介会社を介さずに直接交渉したい、という買手が徐々に増えているのも事実です。

 

M&Aクラウドのような仲介会社を介さずにM&A交渉ができるプラットフォームがIT界隈のM&Aで目立ってきているのはそういう買手の事情もあると思います。

 

売手の立場として、「高く売れれば正直他の条件はどうでもいい」という感覚なのであれば、買手を騙してでも売ってくるゴリゴリの営業に任せるのも選択肢としては間違っていないと思いますが、正しい倫理観を持ったM&Aコンサルタントはそういった仲介者の入るディールには参加しないので、売主としてはきちんとしたアドバイスが得られず、任せたコンサルタントも騙せる買手がいなくなり会社を売れない、というリスクがあることは理解しておいた方が良いでしょう。

 

筆者も、このいろは塾で実際にご相談をいただき、パートナーコンサルタントと一緒に非専任でM&Aをお手伝いするケースはあります。ただ、他に動いている非専任のM&Aコンサルタントが買手を騙すような評判のあるような仲介会社だった場合は、お話自体をお断りするケースもあります。

 

これは、買手を騙さないと出ないような価格で話をお受けする話にもなり得ますし、完全成功報酬でお手伝いする以上、他のコンサルタントが騙して高い値段を出してきたら価格的にも勝てずに、採算が合わない動きになり得るからです(あとは、そもそも筆者自身が、高く売れれば他はどうでもいい、という考え方自体に共感しないのもあります)。

 

優良できちんとしたアドバイスをされているコンサルタントほど、そういうゴリゴリ系の営業よりも高い値段を出す買手を連れてこれないケースもあるため、きちんと稼げずM&A業界を撤退し、最終的に変な業者だけが生き残る、という事態にもなり得るわけです。

 

これはあかんですね。

 

買手側がそんな奴相手にしなきゃいいじゃん、という意見もあると思いますが、買手は買収したい売手企業の交渉に入りたければ嫌な仲介会社とでも取引しないといけない、という状況に置かれているため、やはり変な業者でもお金を払って交渉にエントリーしているのが現状です。

 

つまりは、売主がどういう仲介会社・コンサルタントを選ぶか、が実はM&A業界でどういうプレーヤーを残すのかに繋がっているということです。

 

 

信用できる人に普通にM&Aを任せたいのであれば専任契約も重要

 

それでは、金銭的な面だけでなく、きちんと自分の会社を理解してくれて、倫理的に正しい方向性でM&Aを進めてくれて、なおかつ、買手にもM&A後に感謝されるようなM&Aをするためにはどうしたらよいでしょうか?

 

それは、任せるM&Aコンサルタントの考え方や性格をよく確認することです。

 

「頭の回転が速くてスマートである」とか「博識で頼れそう」という理由や、「所属している仲介会社が立派」という理由は、結果裏切られる可能性があります。

 

なぜなら、これまでこういった体裁を整えることが集客につながるという発想でM&A業界にいる仲介会社は”見た目”を磨いてきましたが、その結果、「専門性があるように見えたけど違った」とか、「大手仲介会社に任せたのに新人コンサルタントに担当されて上手くいかなかった」という事例が頻発することになっているからです。

 

中小企業のM&Aは、大手同士のM&Aよりも交渉相手の温度感をいかに理解するか、交渉相手のビジョンに共感できるかという部分が成約する上ではかなり重要になってきます。その上で、フィルターになる仲介者の言葉やささいなニュアンスの掛け違いの有無が成約できるかどうかに大きく影響を与えることにもなります。

 

筆者がM&Aいろは塾という形で情報発信して、売主の方と接点を持っているのは、こういうM&Aやコンサルティングに対する考え方や真実の情報を踏まえてコンサルタントを選んで欲しいからだったりもします。こういう文章で人となりとか考え方って伝わりますからね。

 

ちなみに専任で任せたとしても、買手候補先を複数並べて交渉を進めることは可能ですので、信用でき、任せたいと思えるようなコンサルタントなら敢えて専任でお願いするのも良いと思います。筆者としてはこういう動きがM&A業界を健全にしていくのではないかなと思う今日この頃です。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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