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「M&A支援機構って怪しい?」社名の誤認が引き起こす問題も解説

お悩み社長

M&A支援機構というところから営業を受けたんだけどここって民間の会社?

 

「M&A支援機構」というところから営業を受けたという方がいました。

 

M&A業界では、結構似た名前を使うことも多く、営業を受けた側からすると「これって社名?一体どういう会社なの?」と感じることも多いでしょう。

 

本記事をお読みいただければどのような会社なのかも確認できますので、参考にしていただければと思います。

 

また、企業活動において、似た名前を使うことはリスクも伴うのでそのあたりも含めて考えてみたいと思います。

 

M&A支援機構とは?

M&A支援機構のホームページを見てみると、特に前株や後株の表記がありません。

 

会社概要を見ると「株式会社プレックス」という表記があるので、実態としては株式会社プレックスという民間の会社のようです。つまり、M&A支援機構という会社ではなさそうです。

 

よく似た名前で「M&A支援機関」というのがありますが、これは中小企業庁管轄の「M&A支援機関登録制度」で登録されたM&A業者を総じて「M&A支援機関」と呼び、全国に数千社(者)存在します。少し分かりづらいですが、株式会社プレックスもM&A支援機関の内の一社です。

 

そのため、「M&A支援機構から営業が来た」といっても、それは単に「株式会社プレックスという民間のM&A仲介会社から営業が来た」ということです。

 

似たような話で、リクルートもM&A支援事業をしていますが、彼らが運営している「事業承継総合センター」というのも社名ではなくサービス名であり、これと同じようなイメージです。

 

ちなみに、全国に登録しているM&A業者は登録支援機関データベース(中小企業庁)で確認できるのですが、似たような名前で「事業推進支援機構」「承継支援機構」「日本事業承継支援機構株式会社」などの会社も出てきました。

 

「〇〇機構」といわれるとなんだか国の運営する組織っぽく感じる方もいらっしゃると思いますが、そういう訳ではないことに注意が必要です。

 

 

M&A支援機構とは?

 

株式会社プレックスのホームページを見ると、2018年設立のもともとは人材紹介から始まった人材・SaaS・M&A仲介の会社とのことです。

 

本記事更新時点では、M&A支援業務の専従者数は49人であり、以下の手数料体系とのことです。

【売手側手数料】
・着手金、中間金、月額報酬は無し
・成功報酬は最低2,500万円
・成功報酬の上限は株価レーマン方式で計算

 

【買手側手数料】
・着手金、月額報酬は無し

・中間金有(基本合意時、成功報酬に含む)
・成功報酬は最低2,500万円
・成功報酬の上限は移動総資産レーマン方式で計算。ただし、レーマンは5億円以下5%ではなく、2億円以下2,500万円で2億円超から5%の計算

 

最低報酬額は売手・買手ともに2,500万円ということです。

 

少し古いですが、過去中小企業庁から公表されているM&A業者の最低報酬額の分布は以下の通りです。

M&A仲介手数料の最低報酬額分布

引用:「M&A支援機関登録制度実績報告等について」(令和5年3月16日)

 

中央値は概ね500万円、1,000万円といった水準なので、2,500万円はこの表ではかなり高いほうに位置します。

 

手数料は業者によって自由に設定できますので特に問題ないですが、これからM&A仲介を依頼する人はしっかり調べた上で依頼したほうがよいと思います。

 

また、同業のM&A総合研究所などの手数料設計でも見られますが、買手側の手数料計算を5億円以下5%ではない計算式を用いる仲介会社も増えているので気にしたほうが良いと思います。

(上記の計算式では、例えば5億円の取引なら5億円×5%=2,500万円の手数料とはならず、4,000万円もの手数料になるので、支払額は大きく変わります)

 

売手側であれば買手の払う手数料は関係ないと思う人もいるかもしれませんが、その分M&Aの提示金額も減ることがあるという関係性になります。

 

なお、正確にM&A仲介手数料の相場を知りたい場合は、以下の記事もご参考ください。

【2026年8月版ランキング】M&A仲介会社の最低手数料はいくらが普通?

 

結局、M&A支援機構を使うべき?

 

M&A仲介としては新しい部類の会社ではありますが、担当者にきちんとした能力と経験があれば話を聞くのは良いと思います。

 

ただ、手数料については前述のとおり事前に確認した上で面談に臨むのがよいでしょう。

 

M&Aのコンサルが良いかどうかというのは、いままでM&Aをしたこともないという方にとっては判断しにくい部分があるので、確実性のある手数料を元に仲介会社を絞り込むのも十分合理的と言えますし、複数の仲介会社のM&Aコンサルと実際に会話してみてレベル感を確認するのも非常に重要です。

 

筆者が安い手数料で仲介を請け負っているから言うわけではないですが、M&A仲介選びはこういうところを知っておくとよいと思います。

・最低報酬が高ければ良いサービスが得られるとは限らない(なぜか大手は最低報酬高いけど)
・仲介会社よりも担当コンサルで選んだほうが無難
・小さい仲介会社でも優秀なコンサルがいることもある
・大きい仲介会社でも新人コンサルに担当されることもある

 

初めてM&Aに取り組むなら、少なくとも比較対象として2社以上のコンサルと会話して判断することをお勧めします。

 

また、別に仲介会社を使わずに自分で買手を探そうというのも方法としてはアリですし、2社以上の仲介会社に同時に依頼するという方法もアリです。

 

 

よく似た名前で起こるトラブル

 

以降は株式会社プレックスの話ではなく、業界全体の話をします。

M&A業界ではこれに限らず、よく似た名前が存在します。

 

例えば、このようなケースです。

株式会社日本M&Aセンター
株式会社岡山M&Aセンター
広島M&Aセンター株式会社
有限会社長野県M&Aセンター

 

M&A業界で「センター」という社名は割と使われています。

 

M&A業者間で「センター」というと「日本M&Aセンター」を指すことが多い気がしますが、それと似たような社名の会社もあります。

 

「日本M&Aセンター」は日本各地の税理士・会計士とのネットワークを構築してきたため、各地に「日本M&Aセンター」と連携している税理士・会計士がいますが、そうした繋がりから「地域名」+「M&Aセンター」という社名の会社もあるものと思います。

 

こうした税理士・会計士系の会社は、自社でM&A仲介やFAをすることもあれば、実務は「日本M&Aセンター」にトスアップしているというケースもあるでしょう。

 

なお、公的機関である「事業承継・引継ぎ支援センター」も「センター」とついていますが、これは商工会議所に設置されている公的機関なので、民間企業とは全く別物です。

 

また、このようなケースもあります。

M&Aキャピタルパートナーズ
M&Aベストパートナーズ

 

M&A業者に「〇〇パートナーズ」という社名が多いことはご存じの方も多いかと思います。

 

上記の場合は、社名は似ているのですが、「M&Aベストパートナーズ」の創業者が、M&Aキャピタルパートナーズに在籍していたという経緯もあったのか、前職の社名を新しい会社に用いているというケースです。

 

M&A業界では独立するコンサルタントも多いですが、こうした前職の社名の一部を用いて会社を設立することもたまにあります(許可を取ることまでしているかは分かりませんが)。

 

その他、こうした社名の会社もあります。

経営承継支援
経営承継
企業承継支援
事業承継支援センター
事業承継パートナーズ
事業承継総合研究所

 

M&Aは「事業承継」というワードと密接に関係しているので、社名に「承継」といった形の名前を用いるケースもあります。

 

どれも非常に似ているので、仮にDMで営業が来ても、どこがどの会社なのか分からなくなるようなことも起こるような気もします。

実際筆者が聞いた話でも、売主が面談したといっていた仲介会社が別の似た名前の会社だったこともありました。

 

M&A業界では営業が激化しているので色々な営業が行われていますが、場合によって受け手の顧客側の誤解を招いてしまっているという点も否めないので、顧客側は相手が誰なのかはきちんと確認する必要がありそうです。

 

どの仲介会社でどう進めるのがいいかな、と迷っている方は筆者までご相談いただければ匿名でも回答します。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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