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M&A仲介会社は怪しい?実態と安全な見分け方【現場目線で解説】

 

M&A仲介会社はヤバい会社ばかり?

 

結論からいうと、M&A仲介会社は一概にヤバいとか怪しいわけではありません。

ただし、M&A仲介というビジネスモデル上、業者側の利益相反行為が起きやすく、仲介選びを間違えると思いもよらないトラブルに遭遇したり、不利な条件での売却につながるリスクがあります。

 

筆者が売手オーナーと接している現場感とも一致しますが、実際にM&A仲介会社の都合のよい進め方を推奨されたとか、手数料体系が複雑で望んでもいないような費用を請求されたという声があるのも事実です。

 

この記事では、M&A仲介会社が「怪しい」「やばい」と言われる理由を整理したうえで、安全な会社の見分け方を具体的に解説します。

 

また、各社の評判を個別に確認したい方は以下も参考にしてください。

M&A仲介会社の評判

 

 

なぜM&A業界は「怪しい」と言われるのか

 

M&A業界が怪しいといわれる理由はいくつかあります。

項目ごとに説明します。

 

異常に稼げる業界である

よく上場会社の年収ランキングとかが公表されていますが、M&A仲介会社は結構上位にランクインしてます。

 

実際、20代で年収2,000万円とかもざらにいたりするんですが、それゆえ「そんな若い子がそんなに稼げるなんて怪しいんじゃないの?」という風に思う人もいるでしょう。

 

マグロ漁船に乗って高収入とか、新薬の治験バイトやって高収入とか体張ってるなら理解しやすいですが、そういうわけでもないです。

 

M&A仲介業というのは実際のところ、知識がなくても、経験がなくても、テレアポしまくって会社オーナーと接点を作り気に入られれば成り立つことがあります。これは、M&A仲介というのは専門的な知識を顧客に提供することというより、買手を連れてきてM&Aの場を提供するという機会の提供で利益が生まれるという構造的な仕組みがあるからキャリアと関係なく稼げる部分が確かにあるのです。

 

さらに、料金設定も、会社というめちゃくちゃ高い買い物の価格に5%とかの割合で報酬計算するので、仲介報酬もそれなりの金額になります。

 

もちろん、知識や経験が無いコンサルに任せると往々にして事故るので辞めといたほうがいいんですが、構造上稼げる仕組みのあるM&A仲介業は「怪しくみえてしまう」部分はあるかと思います。

 

しつこすぎる営業

M&Aの営業ってとにかくしつこいです。

 

以前こちらでも解説しましたが、DMやら電話やらめちゃくちゃ来ます。

「M&A仲介会社からの迷惑電話!?」資本提携?どういう目的でかけてくるの? M&A総合研究所がウソDMで問題に!?手数料規制が業者に与える影響

 

理由はシンプルで、前述の通りとにかく稼げるからです。

 

「弊社を使うメリットは」とか「こんな専門家が在籍してて」とかの営業DMくらいなら怪しさはそれほどないんですが、何の脈略もなく「貴社の買収に関心があるクライアントがいる」とか嘘っぽい話をいきなりしてきたりするから怪しい印象になるんですよね。

 

筆者目線では、この手の営業はほぼ間違いなく単なる”釣り”なので、M&A仲介会社が自ら、焼き畑営業して、業界のイメージを悪化させて、さらに営業を難しくしている、という負のループを作っているだけに見えますね。

 

手数料設定は無法地帯

M&A仲介手数料というのは、法律の縛りがないので好き放題の金額を設定してもOKです。

 

だから、成功報酬100万円で請け負う仲介もいれば、3,000万円で請け負う仲介もいるのです。

 

「不動産仲介みたいに国が手数料決めればいいじゃん」と思うかもしれませんが、M&Aの場合は、負債もセットで会社株式を売却することで、手間を掛けた割にM&A取引金額は1円みたいな案件もあるので、一律取引金額の〇%みたいな決め方はなじまない部分もあるのです。

 

とはいえ、成功報酬100万円で請け負う仲介と3,000万円で請け負う仲介でやってること違うか、というとそんなことはありません。普通は同じ進め方をします。

 

やっている仕事は一緒なのに明白な相場がない、何となく良さそうという仲介会社のイメージに対して数千万円も高い料金を払っている、というものがM&A業界のリアルなので、見る人が見れば公平性のない怪しい業界とも感じるかもしれません。

 

実際、売主が詐欺に巻き込まれる事件が起きている

これは実際にヤバいやつです。

 

仲介会社が連れてきた買手が売手企業の金を盗んでとんずらするというこちらのような事件が有名ですが、色々なパターンがあります。

「ペアキャピタルがルシアン事件の仲介?」報道され始めた詐欺事件

 

事件になるようなものでは、M&A仲介会社が積極的に売手を騙そうとしたか、というよりも何としても成約させたいM&A仲介会社が怪しい買手を斡旋してしまったというような巻き込み事故系が多いです。

 

結局のところ、M&A仲介会社やそのコンサルが大金に目が眩んで倫理観のある行動がとれなくなってしまうというのが構造的な問題なんですが、M&Aのことを何も知らない売手オーナーが信用できると思ったM&A仲介会社が実は信用できない利害関係がある立場だったというのが立証されたような事件でもあるので、余計に「M&A業界って怪しいな」になるのです。

 

実際のところどうなのか

 

では、実際「M&A業界は怪しいのか」「M&A仲介会社は全部ヤバいのか」というと、筆者の意見としてはこういう感じです。

・M&Aを知らない人にとって見ればM&A業界は怪しく映る

・でも、M&A仲介会社はまともな会社も多い

・でも、まともな会社だと思って騙される人も結構いる

 

悲しいことに、M&A業界自体はどう考えても怪しいと映るはずです。

 

M&A業界は大手だからクリーンというものでもなく、むしろ大手が率先してインセンティブというニンジンをぶら下げて過剰な営業をしていますし、成約してこそ評価される社風の会社が多いです。M&Aの詐欺事件も少し調べれば出てきますが、大手や大手の関係会社が仲介しているケースが報道されています。

 

筆者の経験でいえば、こういう業界の裏をブログで発信する中で「事実無根だ!訴えてやる!」というスラップ訴訟を大手仲介会社から受けることもありました。

 

また、SNSやWebの掲示板とかでも特定のM&A仲介会社のアンチコメントがあっても、当の仲介会社が頻繁に消込にいくというのも日常茶飯事になっています。

 

実態を知っていればいるほど、この業界は闇が深くて怪しさしかないでしょう。

 

でも、しっかり仕事をするまともなM&A仲介会社も多いです。

 

難しいのはそういうM&A仲介会社を見抜くことです。まともな会社だなと思っても期待外れだなとか、騙されたと感じる人は一定数います。

 

 

失敗しない見分け方

 

いい仕事をする、安全なM&A仲介会社を見分けることは正直いってめっちゃ難しいです。

 

M&A業界を熟知している筆者でも、見分けられないこともあります。

 

これは筆者の実体験です。

 

他のM&A仲介会社でよく情報交換をしていた方(金融機関出身)がいたのですが、ある時、引継ぎ支援センター主催のM&A専門家の集まりに出席してこなくなったことがありました。商工会の方の話では、M&A詐欺に関与していたことが認められて、いわゆる出禁になったとのことでした。これは意外でした。

 

また、別のケースで、SNSで結構情報発信していたM&A専門家(自身でもM&Aをしたことがあり著書もある)の方については、人当たりがよく知識も豊富だと筆者は感じましたが、ある時その方に仲介を依頼したという売手オーナーと会話したときに、「その人はM&Aが成約していないのに成功報酬を一方的に請求してきた」という話題が出ました。人は見かけによらないなと感じた出来事です。

 

じゃあ、大手だったら失敗しないかというとそういうわけでもありません。

 

M&A詐欺として報道されている事件には大手仲介会社や大手企業の関係会社が関与していることも取り沙汰されているので気になる人は調べてみたらいいと思います。

 

また、筆者がこのブログを通じて接点を持った売手オーナーの話では、「大手仲介会社に相談したが高額な手数料の割に担当者が頼りなかった」というものから、「説明を受けていない費用を請求された」「成功報酬の振込先を担当者個人の口座を指定された」「情報漏洩された」というような結構エグい話もありました。

 

大手仲介会社の場合は、もちろん優秀でまじめな担当者もいるのですが、社風が過剰な成果主義なため、不正が起きやすい土壌はあると思います。

 

実際に、M&A業界最大手の日本M&Aセンターが過去起こした不正会計問題でも、調査委員会の報告で「過度な成果主義」や「目標達成への強いプレッシャー」が不正を引き起こした主要な背景・原因の一つと明示されています。

 

その上で「失敗しないM&A仲介会社の見分け方」を筆者目線で解説します。

だいたいこの辺を抑えたらいいと思います。

①担当者に倫理観があり周りの雰囲気に流されない人物であること
②その担当者が容易に変更されないこと
③起こる問題に対して実体験をもとに助言ができること
④M&A詐欺事件で名前が出てきた会社ではないこと
⑤手数料体系や契約内容、進め方などを相手の理解度に併せて喋れること

 

まず、大体の仲介会社をめぐる問題は、今も昔も担当のコンサルが早く成果を出したいために起こりやすい傾向があります。だから思想レベルで担当者がしっかりしていないと失敗する可能性が上がるのです。

 

その点で、筆者があまり大手仲介会社を勧めないのは、手数料が高いのもありますが、それ以上にこの「早く成果を出さないといけない」という社内の圧力に打ち勝ち自分のM&Aポリシーを貫くようなタイプのコンサルは、大手仲介会社にみられるようなゴリゴリの成果主義に肌が合わないことが多い点にあります。こういうタイプは割と実力がついた時点で独立していきます。

 

また、M&Aの詐欺事件で名前が出たような会社は警戒するべきでしょう。以前こちらのような記事でも紹介しましたが、実際の社名は公開されていなかったりしますので気になる人に筆者に個別に質問してください。

「M&A DXが中小企業庁から登録取り消し処分」問題のある業者の排除が始まる 「悪質なM&A仲介会社15社に再発防止指示?」公表されていない仲介会社って一体どこ?

 

M&A業界と関係ない人からしてみると、どの会社も大差ない仲介会社と見えますが、同業の目から見るともっと冷静にとらえることができます。以下は一例ですが、どんな仲介会社かをよく調べた上で面談するなどした方がハズレが少ないと思います。

「M&A支援機構って怪しい?」社名の誤認が引き起こす問題も解説

 

能力的な部分では、注目すべきは「経験していないとできないアドバイスを即座にできるか」という点です。会社のアピールや教科書的なことしか喋らないコンサルは危険フラグです。知識と経験のあるコンサルは、一つ質問をすると十返せるくらい引き出しに色々入っているものなので、そういう様子を探るのもよいでしょう。

 

 

安全にM&Aを進めたい人はM&Aいろは塾へ

 

以下は当ブログの宣伝となります。

 

M&Aいろは塾から筆者にM&Aを依頼される方は、特にM&A仲介選びで失敗したくないという強い気持ちの方が多い気がします。

 

本記事でも「コンサルには倫理観が必要」とはお伝えしていますが、そもそも倫理観なんてどうやったら分かるのかが分からないものでもあるので、筆者はコンサル個人の考え方を発信するというのが一つの安心感につながると思ってこのブログ記事を書いています。当然ですが記事を量産するために外注とかも使ってないので、実体験がないと書けないような内容をラフな言い回しでお伝えすることで、理解しやすいと好評いただいています。

 

ブログの記事を見ている方なら、筆者がどういう考えでM&A仲介をしているのか、どの程度業界を理解しているのか、M&Aを遂行できる技量があるのか、というのが分かるはずなので、依頼した後で「こんなはずではなかった」というのも少ないのも特徴です。

 

もちろん、大手の仲介会社の方が安心感があるという方はそれでもよいと思います。ご依頼される方の判断軸でM&Aを進めるというのが納得感のあるM&Aにつながる部分もあると思うので。

 

簡単ですが、M&Aいろは塾でM&Aを依頼するメリットを簡潔に以下にまとめます。

・M&A業界を知っている筆者が最初から最後まで伴走
・日本全国対応可能

・単独で50件超の成約実績
・組織再編案件、再生案件も経験豊富
・事業計画作成、精緻なバリュエーション、補助金申請など部分的な支援も可能
・仲介手数料は大手仲介会社の1/5

 

筆者や活動についてもっと知りたい方は右のサイドバーよりご確認下さい。

ご相談やお問い合わせについては、本記事下部のお問い合わせフォームよりお問い合わせください。

 

 

まとめ

 

色々お伝えしましたが、本記事のまとめは以下の通りです。

・M&A仲介会社はヤバい会社ばかりではない
・でもM&A業界は、業界人からみても実際怪しさはある
・仲介選びで失敗しないためには担当するコンサルを見抜くこと

 

M&A仲介を依頼するときに大事なのは、担当するコンサルの知識・経験はもちろんですが、「任せられそうな人か」「その人の言っている言葉ならM&Aという未知の行為を進んでいけそうか」という点を意識してみるとよいと思います。

 

M&Aを経験したことのない中小企業オーナーにとっては、想像以上に仲介会社の言う通りにM&Aを進めてしまうこともあります。

 

M&A仲介会社にしてみればそれを利用することもできてしまう部分はありますが、それを敢えてしない、顧客のために仕事をする、という人と出会えるととても納得感のあるM&Aができるでしょう。

 

是非、参考にしていただけると嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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