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「ゴエンキャピタルから営業電話が来たけどどんな会社?」元大手M&A仲介コンサルが解説

この記事を読んでいる方は、ゴエンキャピタルから営業が来た方かもしれません。

 

筆者自身は直接仕事で関わったことはない会社ですが、本ブログには長らく「ゴエンキャピタル 迷惑電話」という検索で来られる方も多いようで、興味本位から調べてみました。

 

結論からいうと、この会社は大手仲介会社出身者が設立した会社で、筆者が調べた限りでは、公的機関から処分を受けたような会社ではありません。

 

一方で、営業電話を積極的に行うM&A仲介会社のようで、その営業スタイルから、筆者はどこかM&A総合研究所や、M&Aキャピタルパートナーズのような直接営業に注力している印象を受けました。

 

手数料水準は最低報酬金額が2,000万円ということなので、どう考えても譲渡金額が4億円(2,000万円÷5%)に達しない可能性が高いM&Aの場合にはもっと最低報酬金額が安い仲介会社と比較するのが無難な会社かと思います。

 

 

ゴエンキャピタルから営業が来たけど何の会社?

 

ゴエンキャピタルはM&A仲介会社です。

 

よく「M&A会社から資本提携やらクライアントのご紹介という趣旨の電話やDMが来る」という方も多いですが、基本的にこうした会社と同じ見方でOKです。

 

M&A仲介会社かどうかの見分け方ですが、社名に「M&A」というワードが入る他、「〇〇パートナーズ」とか「〇〇アドバイザリー」とか「〇〇コンサルティング」というような名前が入ることも少なくありません。

 

最近だとM&Aっぽい社名を聞いただけで受付の方が警戒モードにはいることも少なくないため、敢えて社名を略して言ったり、社名を言わない仲介会社もいるくらいです(笑)

 

いずれにしても、会社や事業を売ったり買ったり、増資して資金調達したり、ベンチャー投資したり、みたいな予定がないのであればほぼ無縁の会社と考えてよいでしょう。

 

ちなみに、ゴエンキャピタルは2024年にIFA/相続コンサルティングを行う株式会社 Jパートナーの全株式を取得し子会社化しています。こうした資本提携は、M&A後の資産運用や相続対策まで一体で提案できるため、M&A事業との相性が良い分野といえます。

 

実は他のM&A仲介会社でも相続関連の業務をしている士業専門家と連携したり、関係会社としてIFAや保険代理店、不動産仲介といった会社を持つケースもちらほら見られます。

 

筆者もそうですが、長くM&A業界にいる人は「いつまでM&A仲介業で食っていけるんだろう」と思ってる人も少なくなく、関連性の高い他の業種に触手を伸ばしたく気持ちはすごくわかります。

 

 

なぜ営業電話をしてくる?

 

なぜゴエンキャピタルがあなたの会社に営業をしてきたのでしょうか?

 

あくまで筆者の推測の域を脱しないですが、基本的には「会社・事業を売ってくれ」か「会社・事業を買ってくれ」のどちらかと思います。

 

M&A仲介会社の動き方としては、まずは会社や事業を売りたい先と接点を作り、実際に売る意思があれば受託し、買手を探し、M&Aが成立したら手数料をもらい、また次の売手を探すというのが一般的です。

 

なので、元々何のつながりもない会社に電話して、「会社売りませんか」という営業も日常茶飯事です。

 

筆者もやってたのでわかりますが、M&A仲介会社やその外注先の架電先リストというのは、商工リサーチや帝国データバンクのような企業情報を販売している会社からの情報であったり、その他の名簿業者からの情報などがもとになっていることも多く、ゴエンキャピタルから営業電話が来たという方はすでに他のM&A仲介会社からも頻繁に営業がきているケースも少なくないと筆者は思います。

 

なんで「M&A営業=迷惑」って思うかというと、いわゆる”売れそうな会社”に営業が集中することもあるんですよね。

 

もし迷惑だなと感じている場合にはこちらの記事もご参考ください。

M&A迷惑電話を断る・減らす具体的な方法【受付担当者さんも必見】

 

もし少しでも売りたい、買いたいという考えがある場合にはこういう捉えをするとよいかと思います。

 

会社や事業を売却する可能性がある場合

会社や事業を売却する可能性がある場合、こうした営業の趣旨に沿っている可能性もあるので、話を聞いてみるのも悪くはないと思います。

 

ただ、何となく営業マンと会って、「感じも悪くなさそうだし、M&Aしなければ手数料がかからないからまあいいか」と比較もせずに仲介を任せてしまう売主が本当に多くて、後から「こんなに手数料払わなくてもよかったんじゃない?」と思う人も実際いるので、会うにせよ下調べしてからの方がよいと思います。

 

業者目線でいうと、M&A仲介というのはぶっちゃけこういう仕組みになっています。

・特定の仲介会社だったら確実にM&A成約できるという確証はどこにもない
・特定の仲介会社だったら高く売却してくれるという確証もどこにもない

・ぶっちゃけ、良い案件なら担当がヘボくても売却できる
・M&A仲介の進め方自体はどの仲介会社でもそれほど大差ない
・一方で、仲介会社の手数料の決め方や最低報酬額は会社によって全然違う

 

どこに依頼しても大体同じような進め方ですし、多少進め方が拙くても良い案件なら普通に成約します。

 

だったら一番手数料の安い仲介会社にすればいいじゃんという話ですよね。

 

とはいえ、担当コンサルの質が悪いと、変な話の方向になったり単純にストレスが溜まるので、料金は安くても、それなりのコンサルでないと仲介を使う意味はあまりないです。

 

そして、M&A仲介は特定の仲介会社に限らず担当者ガチャの要素がかなり大きいため、担当者を比較したほうが後悔が少ないかと思います。

 

極端な話、ある程度M&Aの知識があり、「私の会社なら絶対多くの買手が名乗りを上げるだろう!」というのであれば仲介会社を使わないというのもよいと思います(仲介してる筆者がいうのもなんですが)

 

ゴエンキャピタルは大手仲介会社出身者も在籍しているので、こうしたメンバーが直接主担当すれば大手仲介同様のM&A仲介を提供してくれるのではと筆者は思いますが、あまり経験のないコンサルが担当すると期待している成果が得られないということもあるかもしれません。

 

拡大志向の仲介会社や、採用ページに未経験者募集の記載がある仲介会社は特に注意した方が無難です。

 

会社や事業を買収する可能性がある場合

買収サイドでM&Aを検討している人は、ノンネーム情報で興味がある内容であればNDAを結び詳しく話を聞いてみるのもよいかと思います。

 

とはいえ、筆者が買手の買収担当なのだとしたら、念のため同じ案件が他に出回っていないかなというのは確認してからNDAを締結しますね。

 

というのも、仮に売手が複数の仲介会社を使って買手探索をしている場合、他の仲介会社から同じ案件の打診があったり、M&Aプラットフォームに同じ案件が掲載されていたりすることもあるからです。

 

仲介会社Aからの打診でそのM&A案件を進めれば仲介手数料が2,000万円かかるが、仲介会社Bを通じてそのM&A案件を進めれば仲介手数料が1,000万円で済むこともありますし、何なら売主直でコンタクトできれば仲介手数料0で進めることもできます。

 

 

怪しい会社なの?

 

結論からいうと、ゴエンキャピタルは怪しい会社というより、営業電話も行う一般的な仲介会社です。

 

筆者が調べた限り、過去、名指しで中小企業庁から処分を受けたというような履歴も確認できず、昨今問題になっている売主が被害者になるM&A詐欺事件に積極的に関与しているような話も出ていません。

 

一方で、ゴエンキャピタルは営業電話も頻繁にしているようで「迷惑」「怪しい」という印象を抱きやすい仲介会社の可能性はあります。

 

なお、AIによる営業電話を指摘する声も多いようで、そういった怪しい印象を助長している感もあります。

 

筆者もAI技術に関心があって色々なミーティングにも参加しますが、今や音声認識技術や応答速度もかなり発達してきているので、普通に人間と会話しているような感覚になるAIも登場してます。定型化できるような電話対応はAIでも対応可能な時代です。

 

AIと会話して込み入った話できるの?と思うかもしれませんが、M&A仲介の初回の電話はアポ取りが主な目的なので内容的に複雑になりにくいですし、万一複雑になってきたら有人のオペレーターにつなぐようなシステムも組めるのでいかようにもなります。

 

ゴエンキャピタルの電話がそうかは分かりませんが、AI営業にどういう印象を抱くかは人それぞれなのかもしれません。

 

M&A仲介会社が怪しいと感じる理由については、こちらの記事でも詳しく説明していますのでご参考ください。

M&A仲介会社は怪しい?ヤバい?安全な見分け方【現場目線で解説】

 

 

ゴエンキャピタルの評判は?

 

M&A業界に長くいる筆者からすると、ゴエンキャピタルは昔から存在する仲介会社ではないため、とりわけて何かで評判になったという印象はないのですが、大手仲介会社周辺の人からすると、また拡大志向のスピンアウト系の仲介会社が出てきたくらいの印象はあるかもしれません。

 

AI含めた電話営業も多いようなので、おのずと直接営業をよく行う仲介会社、例えばM&A総合研究所やM&Aキャピタルパートナーズなどとコンペになりやすいのかもしれません。

 

とはいえ、これらの会社で比較しても最低報酬額は2,000万円からのスタートとなりがちなので、あまり手数料の観点で比較しても利用者としてはあまり意味もないと思います。

 

筆者は断言できますが、「最低報酬額の高さ=コンサルタントのレベルの高さ」では全くないので、あまり評判を気にせず、色々な仲介会社を比較する方が新たな気づきになると思います。

 

 

ゴエンキャピタルの手数料は?

 

ゴエンキャピタルの手数料は、中小企業庁の登録支援機関データベースで公表されている情報(2026年7月22日現在)から以下となっているようです。

【譲渡側手数料】
・着手金:無料
・中間金:無料
・月額報酬:無料

・成功報酬:オーナー受取額レーマン方式で計算
・最低報酬額:2,000万円(税別)

 

成功報酬のみなので、売手側は着手金や中間金を払うことなくM&Aを進められるのでその点は選びやすい仲介会社だと思います。

 

オーナー受取額レーマン方式は、例えば株式価値4億円でオーナーの退職金1億円というM&Aをしたときに、5億円に対してレーマン料率(5億円以下は5%)をかけて2,500万円が仲介手数料になるということです。

 

株価レーマン方式であれば4億円に対してレーマン料率をかけて2,000万円が仲介手数料になるので、株価レーマンよりもオーナー受取額レーマンの方が手数料が高くなる可能性はあります。

 

ゴエンキャピタルの手数料で注意したほうが良いのは最低報酬額の設定です。

 

最低報酬額で2,000万円という設定ですので、レーマン料率で計算して2,000万円になる譲渡想定額4億円(2,000万円÷5%)に届きそうでないM&Aの場合は、この最低報酬額が割高になる可能性があります。

 

最低報酬額はM&A仲介会社によって異なりますので、保守的にみた株式価値や事業価値の水準感に合った最低報酬額を設定している仲介会社を選ぶと、割高になるリスクを回避できることがあります。

 

以下は、中小企業庁から公表された登録M&A業者の最低手数料の分布です。この分布図でみると、最低手数料は500万円や1,000万円がボリュームゾーンといえます。

M&A仲介手数料の最低報酬額分布

引用:「M&A支援機関登録制度実績報告等について」(令和5年3月16日)

 

譲渡額別のシミュレーション

 

ゴエンキャピタルへ依頼した場合、譲渡金額別の手数料総額は以下のように計算できます。

5,000万円で譲渡:2,000万円の手数料
1億円で譲渡:2,000万円の手数料
2億円で譲渡:2,000万円の手数料
3億円で譲渡:2,000万円の手数料
4億円で譲渡:2,000万円の手数料
5億円で譲渡:2,500万円の手数料
10億円で譲渡:4,500万円の手数料
20億円で譲渡:7,500万円の手数料
※いずれも税別

 

 

ゴエンキャピタルを使うべきか?

 

それでは、結局のところゴエンキャピタルを使うべきなのでしょうか?

 

筆者はこう考える

業者の立場でもある筆者が売主だとしたらこう考えます。

・担当コンサルタントのレベル感を確認
・他の仲介会社ともコンサルタントのレベル感を比較
・複数社から株価査定を取得(可能ならM&A仲介じゃないところから)
・一番安い株価を基に仲介手数料を計算してみる
・あまりにも割高なら他の仲介会社を探す
・許容範囲なら、割安になる他の仲介会社も並列で依頼して進める

 

ゴエンキャピタルは、筆者が見る限り、大手仲介会社出身者が作ったある程度大手と同じような営業手法、案件推進方法をとり、拡大志向のあるイメージの会社です。

 

拡大志向のある仲介会社の場合、コンサルタントの質を維持しながら人員増強することがどうしても課題になりやすいので、実際担当するコンサルタントのレベル感をきちんと見定めることを意識しましょう。

 

ただ、ほとんどの売主はM&A仲介会社選びなどしたことないと思いますので、仲介契約を結ぶ前に、他の仲介会社とも比較してレベル感を確認しましょう。

 

あと、実際に売却できそうな金額は2つ以上株価査定・事業価値査定をした上で見定めたほうがいいです。

 

特に最低報酬額がM&A業者の中でも高めに設定してある仲介会社を使う会社の場合は、株価査定なども高めに出す動機が強い傾向があるので、本来は仲介と関係ない専門家に依頼するのが筋です。

 

「高く売ってくれるなら仲介手数料が高くても構わない」という考えの売主もよくいますが、これって実は的外れなこともあります。

 

仲介が買手に高い価格を交渉するのは利益相反行為になるので、仲介会社に買手と値交渉するというオプションは存在しません。

 

もし「高く売ってきます」と請負う仲介者がいれば信用のおけない人物だと思ってもよいくらいです。

 

M&A仲介の場合、仲介会社を1社だけでなく複数並列で依頼することも可能ですので、複数仲介に競わせながら買手探索をさせるというのも有効です。複数仲介がいる案件というのは、情報管理の手間はありますが、M&Aの進め方も売主がコントロールし、主導権が残るので、上手くやるとより納得感のあるM&Aにすることも可能です。

 

ご参考いただけると幸いです。

 

M&Aに関する素朴な疑問や、M&Aを進める上で不安なことがありましたら下のボックスから筆者に非公開で質問もできますので是非ご活用下さい。

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